フィゲーラス邸(Bellesguard 建設期間:1900年~1909年)

フィゲーラス邸

フィゲラス邸は、別名「Bellesguard(ベリェスグアルド)」と呼ばれる建築物で、ガウディの信奉者であったサゲス夫人(フィゲラス未亡人)の依頼により建築されました。

元々の建物は、カタルーニャ・アラゴン王国最後の国王マルティン1世が建てた宮廷で、コルセローラ山麓の非常に景色のいいところだったので、それに因んで詩人、ベルナットゥ・メッジャが宮殿を「ベリェスグアルド(「美しい眺め」の意味)」と名づけました。

そして、その時代の遺構が残っていたので、ガウディはそれにあわせて建築をすることにしました。

地元産のスレートを使って外観を覆い、周りの環境との調和を図りました。

ですから、この建物は見た目が非常に地味です。

ガウディは常に周りとの調和を考えていたので、装飾よりも素材感を重要視することも多かったのです。

建物には、この時代ガウディの主流であったネオ・ゴシック様式を採用しました。

建物全体の雰囲気は派手さ欠いていますが、ベンチにはガウディらしいカラフルなモザイクが施されています。

ベンチの一つには巨大な魚が描かれており、その魚は国旗と冠を携え、地中海を掌握したカタルーニャ王国へのオマージュといえるデザインがされています。

現在もフィゲラス邸は邸宅として使われているので、中を見学することはできません。

外観を眺め、雰囲気だけ味わうのもいいと思います。

インフォメーション

■フィゲーラス邸(Casa Figueras)
住所:Bellesguard 16-20, Sant Gervasi
電話番号: 93 317 7652
最寄駅:FGC「アヴェニーダ・ティビダボ(Av.Tibidabo)」タクシーで約5分
※私邸のため見学不可

このページの先頭へ