アストルガ司教館(Palacio Episcopal de Astorga 建設期間:1887年~1893年)

アストルガ司教館

ガウディがカタルーニャ以外で手掛けた、数少ない建築物の一つである「アストルガ司教館」。

この建物は、レオン県アストルガ市のグラウ司教からの依頼により、建設されたものです。

グラウ司教とガウディは同郷ということもあり、それがきっかけで建設が実現したのかもしれません。

アストルガは、世界遺産に登録されている「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の途上にある由緒正しい町です。

この町に、ガウディは当時としては斬新な、ネオ・ゴシックのお城のような司教館を建設しました。

彼は建設に携わる前、徹底的にレオンの建築物や建築資材について調べ、なるべく現地で調達できるような資材を優先的に使っていきました。

外壁を覆う灰色の花崗岩、内装に使われているヒメネス・デ・ハムス(レオン県の町の名前)のセラミックなどは、全て現地で調達した資材です。

ですから、同じガウディの作品であっても、カタルーニャでは見られない、レオンという場所オリジナルの建築になっています。

アストルガ司教館は、灰色の外壁のお陰で、遺跡の多い周りの風景と見事に調和しています。

しかし、おとぎ話のお城のような造りに教会側が反発し、ガウディと意見が対立した結果、ガウディは途中で建設から手を引くことになりました。

それでも、完成した司教館には、ガウディらしさが色濃く残っています。

現在は博物館になっており、中の見学が可能です。

インフォメーション

■アストルガ司教館(Palacio Episcopal de Astorga)
住所:Plaza del Ingeniero Eduardo Castro 6, 24700 Astorga
電話番号:987 616 882
開館時間
7月~9月:10時~14時、16時~20時(火~土)、10時~14時(日・祭日)
10月~6月:11時~14時、16時~18時(火~土)、11時~14時(日・祭日)
入場料:2.50ユーロ

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