ジュゼップ・マリア・ジュジョール(Josep Maria Jujol Gibert, 1879年9月16日~1949年5月1日)
ガウディが「神の建築家」と言われ、カタルーニャの英雄になった頃、彼はある青年の才能に深く惚れ込み、その後一緒に仕事をするようになりました。
ジュゼップ・マリア・ジュジョールです。
ジュジョールはガウディより27歳も年下で、彼が建築学校に進学した頃、ガウディは既に有名な建築家になっていました。
ジュジョールはタラゴナ出身で、9歳の時にバルセロナに移り住みました。
そして、カタルーニャ主義のもとで輝く建築物に魅了され、やがて建築学校に進学します。
学生時代には、アントニ・ガリッサという建築家の元で働いていましたが、ガウディとの共通の知人、サンタロー医師を通じてガウディと知り合い、その後ガウディの世界に引き込まれていきます。
ガリッサが若くして亡くなったこともあり、ジュジョールは迷わずガウディと仕事をする道を選びました。
ガウディはジュジョールの色彩感覚と造形の感覚に非凡なものを感じ、すぐに愛弟子として仕事を与えました。
ガウディの元でジュジョールが初めて手掛けたのは、「カサ・バトリョ」です。
その時、ガウディはジュジョールの才能を確信しました。
続く「カサ・ミラ」で、ガウディは完成前に身を引き、ジュジョールが建物を完成させました。
彼は大きな建築プロジェクトを成し遂げることなく1949年に亡くなりますが、近年彼の功績が再び見直されるようになり、回想展などが開かれています。