コロニア・グエル教会地下聖堂(Cripta de la Colonia Guell 建設期間:1908年~1914年)
「コロニア・グエル」は、エウゼビ・グエルが繊維業を営む労働者たちのために造ったスペイン初のコロニーです。
「コロニー(=コロニア)」は「共同体」「植民国家」を意味する言葉で、グエルは労働者の共同体が暮らせるような広域な土地に、教会、学校、医療機関などの必要な施設を全て造ろうと試みました。
ですから、壮大なプロジェクトで、ガウディ以外にもガウディの弟子たちが総出で建設作業に当たりました。
ガウディは1898年に、コロニア内の聖堂建築をグエルから依頼され、早速設計に取り掛かりました。
しかし、完璧なアーチ型を築くために、逆さ吊り模型の実験を果てしなく続け、結局着工までに10年を要することになりました。
しかも、1914年にはサグラダ・ファミリア以外の仕事を全て断ったため、聖堂は未完成のままになっています。
外観は玄武岩とレンガで構成されていて、周りの豊かな自然と見事に調和しています。
丘陵地帯の複雑な地形上に建設しなければならず、本来ならば大規模な森林伐採があってもおかしくありませんでした。
しかし、ガウディは木々を一切伐採せず、むしろ元からの自然を生かすように、階段の位置などを自ら変更したのです。
古代遺跡のような趣のある外観に比べ、内装はとても豪華でステンドグラスが鮮やかです。
建物は戦時中に破壊されましたが、その後、復元され、現在は見学が可能になっています。
インフォメーション
■コロニア・グエル(Cripta de la Colonia Guell)
住所:c/ Claudi Guell, s/n Colonia Guell 08690
Santa Coloma de Cervello
電話番号:93 630 58 07
最寄駅:FGC「コロニア・グエル(Colonia Guell)」駅
開館時間:10時~14時 15時~19時(月~土)、10時~15日(日・祝日)、10時~17時(11月~4月)
入場料:5ユーロ(学割:3.50ユーロ)